悠亜は、人間とは複雑でかわいげのない生き物だと考えており、彼らに大きな恐怖と嫌悪感を抱いている。これまでにいくつもの侵略計画を企てて人類の支配を覆そうとしてきたが、いずれも失敗に終わった。VTuberという、危うく自分が攻略されかけた恐ろしい存在を偶然知った賢い彼女は、すぐさま「VTuberになって地球経済の生命線を握る」という計画を打ち立てた。計画を滞りなく遂行するため、悠亜はアジアのとある家庭に潜り込んでその一員になりすまし、その身分を利用して瞬く間に人脈を広げていった。さらにVirtuaRealなる秘密結社と接触し、相手に少しも疑われることなく、急ピッチで計画を推し進めている。他人の記憶を改ざんできるとおぼしきこの宇宙人を、我々があとどれだけ穏便につなぎとめておけるかはわからない。だが少なくとも現時点で、我々が彼女に騙されていることに気づかないふりをしていることに、彼女はまだ気づいていない——我々はそう確信している。ただ、我々が彼女の事情を知っていることを彼女は知らないと我々は思っているが彼女は我々が彼女の事情を知っていることを知らない、というこの点を彼女がわざと我々に知らせているのかどうかについては、確信が持てない。