まだ半人前の天使である沙夜は、本人いわく業務の腕は一流——人々に善行を勧め、苦しみの海から救い出し、成仏へと導くことを己の使命としている。だが実際のところは、ひよっこ中のひよっこだ。上から与えられた任務を果たすため、成仏させるべき相手をどうすれば的確に見つけ出せるのか、沙夜は日々頭を悩ませている。しかし腕の未熟さやおっちょこちょいな性格などが災いして、任務はたまる一方。いまだに見習い天使を卒業できずにいる。何年も人間界を渡り歩いたすえ、沙夜は日に日に薄くなっていく財布を満たすには、配信で稼ぐしかないと悟った。いまの彼女は天使の輪をしまい込み、翼を隠して、「生き延びる」という現実的な目標に向けて奮闘を始めた——もっとも、本人はそれを楽しんでいるようだが。