山の向こう、湖の向こうに、巨大な屋敷がある。人里離れ、山を背に湖に臨み、森に囲まれたこの静かな豪邸こそが夜宮の家だ。あるいは、いつも気だるげな彼にとっては「寝る場所」と言ったほうが、ここの重要性がよく伝わるだろう。なにしろ睡眠は、彼の一日のスケジュールで圧倒的な比重を占める重要な活動なのだから。ほとんどの時間、夜宮は自分の寝所から一歩も出ない。人付き合いが嫌いなわけではないのだが、人の集まる場所では、いつでもどこでも眠れる場所を見つけるのが難しく、それが彼には耐えがたいのだ。とはいえ、いささか特殊な縁から、ネットの外にも何人か友人がいる。 時々遊びに来る気のいいギャングのワンコからVirtuaRealの話を聞くと、夜宮はすぐさま興味を抱いた。起きている間の少々退屈な時間をつぶし、もっと多くの人と楽しさを分かち合いたいという願いを叶えるため、彼は友人たちを引き連れて、あっという間に仲間入りしたのだった。
これからの活躍に、どうぞご期待ください。