砂漠の王国の小さな王子。王位にも権力にもまったく興味がなく、ただひたすら世界を旅する冒険家になることだけを夢見ている。果てしなく続く黄砂を越えて、砂漠の外に広がるという噂の華やかな世界を見てみたいのだ。ところが前回の旅では、少しばかり遠くまで行きすぎてしまった。このハプニングについての克克の総括は、たったひと言。「知らない扉に、うかつに入っちゃいけない」冬に部屋を暖めようと尤格が砂漠につないだ転移の扉を抜けてきた克克は、スリル満点の異世界冒険が自分を手招きしているものと思っていた。しかし彼を待っていたのは、冒険家人生で最大の打撃だった。なにしろこの世界は、故郷に比べてあまりにも平和で安全。どこへ行っても、目に映るのはとっくに誰かが足を踏み入れた場所ばかりだったのだ。幸い、がっかりしていた彼のために、尤格が今度は「二次元」という名の扉を開いてくれた。「さっぱりわからないけど、ものすごい衝撃を受けた! 旅なんかより、こっちのほうがずっと面白いって直感が言ってる!」
これからの活躍に、どうぞご期待ください。