どこからともなく越してきて、ひとり暮らしの家からめったに出てこない謎めいた青年。近所の住人でさえ、彼のことはほとんど知らない。芸術に心酔する彼は、しばしば夜更かしをしては、最もふさわしい音とリズムを考え抜いている。その精密主義は生活信条にも表れており、煩雑なものを好まず、ただ実用性と有効性だけを追い求める。目下、彼は収入の手段に頭を悩ませているらしい。自分の歌を人に聴いてもらう機会を広げるため、そして生活上の難題を解決するため、あれこれと吟味を重ねた末にAzaが選んだのは、配信という手段だった。