周囲の目に映る彼女は、堅物で手厳しく、自分にも他人にも厳しい人物だ。たいていの人が彼女に抱く感情は、尊敬が三割、恐怖が六割、残る一割は「逆らわないのが身のため」。清光高校の生徒会副会長である彼女は、たしかに容赦のない存在で、サボり魔はその名を聞いただけで震え上がり、衛生観念のない連中は蜘蛛の子を散らすように逃げていく。だが、だからこそ弥希は、こうした見方はあまりに一面的で、事実ともあまり合っていないと感じている。身近な友人たちに自分の違った一面を見てもらうため、そして学校の入学者不足を少しでも和らげるため、弥希は配信で一石二鳥を狙うことにした。