金克茜はさっぱりとした人物だ。正確に言えば、さっぱりしていて率直な女性型ロボットである。彼女と接した人々は、その迫力とオーラを称える一方で、ほぼ皆無に等しい女らしさを惜しむ。だが、本人はそんなことをまったく気にしていない。というより、たとえ気にしていたとしても、それをどうこう表に出しはしないだろう。なにしろ彼女にとって、感情なるものを言葉にするのはとても難しいことなのだから。ところが近ごろ、彼女は自分に何やらはっきりとした変化が起きているらしいことに気づいた。自分を拾ってくれたあの人が台所で忙しく立ち働く姿を見ていると、金克茜は、自分も彼女のために何かすべきだという気がしてならないのだ。「自分を拾って家に連れ帰り、甲斐甲斐しく世話をしてくれる人に、どう恩返しをすればいいか」——この問いの答えを探るため、右も左もわからないまま、金克茜は配信を始め、答えを知っているかもしれない人々に呼びかけたのだった。